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株式会社ライジングサン

プラントの情報システム、制御システム、物流システムの導入・更新に係るコンサルテーションサービスを提供

会社カテゴリー:プラント・設備・エンジニアリング、その他

主サービス提供地域:日本

製品・サービス詳細

「Simio」 離散系シミュレーションとスケジューリング の統合パッケージ

サービスカテゴリー:製造、原薬、データー処理、物流・倉庫、建設

米国Simio社が開発・販売する離散系シミュレーションとリスクベースド・スケジューリングの統合パッケージ。
シミュレーションモデルベースの生産設備や構内物流の設計と運用の最適化により、Smart Factoryの実現を可能とします。

 

弊社では、米国ペンシルベニア州に本拠を置く“Simio社”が提供する、離散系シミュレーションとリスクベースド・プランニング&スケジューリング(RPS)の統合ソフトウェアパッケージ“Simio”のライセンスおよび付帯するシステム導入サービスについて、日本国内での販売代理業務を行っています。

混合、反応、分離、充填、梱包、検査などのバッチ処理を含むプロセス産業はもとより、組立加工系の工場や物流配送センター、交通システム、病院、公共サービスなど、およそ非連続プロセスとして対象物の移動、処理件数、処理時間、待ち時間などの管理が重要となるあらゆる産業分野において、離散系シミュレーションの利用が進展しています。

Simioは、離散系シミュレーションの汎用ソフトウェアとして最先端の機能を備えると同時に、離散系シミュレーションを基礎としたリスクベースド・プランニング&スケジューリング(RPS)の機能を同じソフトウェアプラットフォーム上で実現する、非常にユニークなソフトウェアパッケージです。以下に、Simioの離散系シミュレーションおよびスケジューリングの卓越した機能についてご紹介します。

離散系シミュレーションとは

離散系シミュレーションは、時間軸上で離散的に発生するイベントがランダム性を伴う場合に特に有効なシミュレーション技法です。たとえば、下の絵に示すような銀行のATMサービスについて考えてみると、ATMへの顧客の到着はランダムに発生し、個々の顧客がATMの操作を行う時間もランダムに変動します。この場合に、ATMのマシンの台数や顧客の待機スペースをどの程度用意するのが適切かといった問題は、離散系シミュレーションを使うと容易に推定することができます。

連立方程式でモデル化
<定常プロセスシミュレータ>

連立微分方程式でモデル化
<動的プロセスシミュレータ、流体解析、電子回路、通信網、電力網、気象予測、システムダイナミックス、etc.>

 

時間軸上で離散的に発生する事象をモデル化、従来は対象に合わせて最適なモデル化手法が選択されて来たが、近年はオブジェクト指向を基本として他の手法にも対応できる汎用シミュレータが主流となっている。
<工場、物流、交通、サービス、社会現象、etc.>

離散系シミュレーションの対象システム

  • 対象システムの時間軸上での動的な振舞いに関心がある
  • 事象の発生および状態の変化は時間軸上で離散的である
  • 事象の発生はランダム(確率的)である

 

1回のシミュレーションは起こり得るひとつのサンプルに過ぎないので、有意な結論を得るには複数回の反復シミュレーションが必要!
 

離散系シミュレーションはランダムに到着する顧客に対してサービスを提供するあらゆる施設の設計に有効で、病院、空港、スタジアム、役所、ビルエレベータ、交通システムなどの設計で利用されています。
また、工業製品を生産する生産施設も、離散系シミュレーションの主要な適用分野です。そこでは、人のかわりに、生産施設に到着する原料や部品、または注文そのものを対象物とすることで、生産施設における各工程の機械の台数・能力、搬送設備の能力、原料・中間品・製品の倉庫や仮置きスペースなどの設計に利用することができます。

離散系シミュレーションと3次元モデル

離散系シミュレーションの忘れてはならないもう一つの特徴は、必要であれば実寸法を考慮した3次元空間にモデルを配置し、さらにアニメーション化できる点です。
この機能によって、施設のレイアウトや施設内部での人や物の移動、待機状態などを実寸法とリアルな形状を模擬してモデル化および可視化することが可能となります。
離散系シミュレーションの2次元および3次元のモデリングとアニメーションの機能には、以下のような利点があります。

  • 施設内の設備の配置や人と物の動線を実寸法に即して視覚的に検討できること
  • 設計された施設が設計者の意図どうりの動きをするかどうかを視覚的に確認できること
  • 施設の設計や運用に関与する関係者間で施設運用のイメージを共有できること
  • 計画段階において顧客や社内のマネジメントに対する効果的な説明のためのツールとして利用できること

Simioを使った銀行ATMのモデリング作業では、線分や三角形・四角形などで表される標準オブジェクトを組み合わせたモデルを2次元のビュー上で作成します。このモデルは実際には高さ方向の次元も備えており、3次元のビューに瞬時に切り替えることが可能です。


                  銀行ATMのモデル(2次元ビューと3次元ビュー)

どんなときに離散系シミュレーション?

製造・物流現場の様々な課題の解決に・・・

  • 設備の稼働率はそれほど高くないのにスループットが上がらない
  • 注文量をこなすために長時間の残業が常態化している
  • 在庫が増え過ぎて製品品目を増やせない
  • 最近納期遅れが目立つようになった
  • 顧客から納期の短縮を依頼されているが可能かどうかわからない
  • 新しい注文を受けたいがその影響度がわからない

新設・改造の設備投資の検討に・・・

  • ボトルネックは想像できるが確信が持てない
  • 複数のプランがあるがその優劣を定量化できない
  • 複数の設計パラメータを同時に最適化したい
  • 設計プランの実行前に性能を検証したい

ひとつでも該当したら離散系シミュレーション!

最新の離散系シミュレーション

Simio~汎用離散系シミュレータ

  • オブジェクト指向のモデリング体系を基本とする
  • 離散系システムのあらゆるモデル化のニーズに柔軟に対応できる高機能の汎用シミュレータ
  • 対象物(オブジェクト)の動きを規則と制約条件によって詳細にシミュレーション・可視化(2D&3D)可能
  • 反復シミュレーションと結果の統計量の解析を高速で実行
  • 設備(システム)の最適設計と最適運用のための理想的なツール
  • 離散系シミュレーションの特徴を生かした画期的なリスクベースド・プランニング&スケジューリング(RPS)の機能

 

シミュレーションとスケジューリング

Simio ~ シミュレーションとスケジューリングの統合パッケージ

 

Simioは、離散系シミュレーションの機能を活用することによって、他の離散系シミュレーションソフトウェアには見られないユニークかつ有用な機能である、リスクベースド・プランニング&スケジューリング(RPS)の機能を提供します。

従来のスケジューリングシステムのアプローチと問題点

アプローチ 内容 問題点
1.人とエクセルシート 必要なリソースや守るべき制約条件をExcel Sheet上でチェックしながら基本的には人がトライアルアンドエラーでスケジュールを作成する
  • 深い知識と経験を要するため、スキルが属人化し代替が難しくなる
  • 人の作業なので見落としのリスクがある
  • 作成に時間がかかり変更が必要なとき迅速に対応できない
2.制約条件付き最適化 制約条件と目的関数を数式で表して、数理計画法もしくはその他のアルゴリズムにより、実行可能解の内より良い目的関数を持つ解を探索する
  • 計算時間がかかる
  • 目的関数はひとつとは限らない
  • モデルの精度に妥協が必要
  • 作成されたスケジュールの種々の変動要因に対するリスクの評価が困難
3.シミュレーションベースの(決定論的)スケジューリング (簡易な)シミュレーションモデルを使って、モデルの規定する制約条件を満足しながら、あらかじめ定められた経験則に基づきオーダーに対して選定可能なリソースと作業時間を逐次割り当てていく
  • モデリング機能に限界があり、離散系シミュレータと同等レベルの詳細なモデル化は困難
  • 決定論的モデルに基づくので、2.の場合同様変動に対するリスクの評価ができない

Simioの提供するリスクベースド・プランニング&スケジューリング(RPS)の機能は、その基本的な枠組みは3.に分類できますが、表に示した二つの問題点を克服している点で、他のスケジューリングシステムとは一線を画するものです。以下に、その詳細について説明します。なお、以下の説明では理解を容易にするため、主に工場における生産システムのスケジューリングを例にとって説明しますが、その基本的な考え方は、あらゆる分野のスケジューリング問題にも適用できるものです。

”変動”を考慮することの重要性

スケジューリングシステムは、ある時点で入手可能な与条件に基づいてスケジュールを作成しますが、その与条件は将来”変動”する可能性を含んでいるのが普通です。また、作成されたスケジュールは将来起こりうる設備の故障や作業人員の病欠などのリスクに常にさらされているのも事実です。従って、作成されたスケジュールの実行過程では、様々な”変動”要因のため、現実の進行状況はスケジュールから乖離していくのが普通であり、もはや初期のスケジュールが守れないと判断されたら、再スケジューリングを行うことになります。現状のスケジューリングシステムの問題点のひとつは、このような”変動”要因をスケジュール作成時点で定量的に扱うことができないことにあります。そのため、スケジュール作成者は、過去の経験に基づいて工程間に時間の余裕を設けたり、リソースの余裕を考慮したりすることで、このような”変動”の影響を最小限に留めるよう努力します。一方、離散系シミュレーションソフトウェアの機能を持つSimioの場合、与条件の”変動”を確率分布として与え、複数回のシミュレーションを反復実行することで、それらの”変動”が実行結果に与える影響を同じく確率分布として定量化できます。

 

たとえば、図-1.に示すような注文生産を行う生産システムがあり、オーダーの種類にによって工程順序と工程期間が異なるものとします。またスケジュール作成時点での工程期間の見積りや設備稼働率には、かなりの不確実性を伴うものとします。


図ー1.生産システムの例
この生産システムに対して5つのオーダーをスケジューリングする場合、各オーダーに対する納期回答は、”変動”を考慮しない従来のスケジューリングシステムでは図-2.に示すように全てのオーダーについてOn timeとなっていますが、”変動”を定量的に評価したリスクベースド・プランニング&スケジューリング(RPS)によるスケジューリングでは、図-3.に示すように2番目と5番目のオーダーについて納期遅れのリスクが高いことが示されています。この例のように、Simioの提供するRPSの機能は、スケジュール作成時の与条件の”変動”の可能性が実行結果に与えるインパクトを定量的に評価できるため、スケジュールの内包するリスクを定量的に管理することが可能となり、またより”変動”に強いスケジュールの作成も期待できます。

図ー2.従来のスケジューリング

図ー3.RPSによるスケジューリング

Simio

Simio = SImulation Modeling framework based on Intelligent Objects

シミュレーションとスケジューリングの統合パッケージ

  • 完全なオブジェクトベースのシミュレーション環境を提供
  • 高速の演算処理と究極のスケーラビリティを実現
  • 離散系と連続系の混合モデルやエージェントベースのモデルにも対応
  • プログラミングなしでほとんどの生産・物流システムをモデル化可能
  • ユーザーフレンドリーで洗練されたGUIモデリング環境
  • 2D、3Dアニメーションによるシミュレーションの可視化
  • 設備の設計・運用・スケジューリングの最適化を一つのソフトウェアで実現
  • 原料調達から生産、配送までサプライチェーンの全てをモデル化可能
  • 作成したスケジュールのリスク分析・評価が可能
  • トラブル発生時などの再スケジュールにも迅速に対応可能
  • 日本語の学習マニュアル・日本語でのトレーニングコース利用可能
     

Simioの導入事例

Simioは、先進的な機能を備えた離散系シミュレーションソフトウェアとして、幅広い産業分野において施設の最適設計や最適運用のためのツールとして活用されています。
また同時に、離散系シミュレーションの機能を基礎とするリスクベースド・プランニング&スケジューリング(RPS)の機能は、多くのスケジューリング問題に対する最適なソリューションを提供しています。
それらの活用事例のいくつかをご紹介します。

Simioの導入事例はこちら