ジェリクル株式会社

ジェリクル株式会社（Gellycle）は東京大学の酒井教授が開発したテトラゲル（Tetra-gel）を、医療・工業用途等に応用するために設立されたバイオベンチャーです。生体適合性が極めて高く、あらゆる物性を自由にコントロールできるゲルを用いることで、Gel Medicineという新しい治療法を開発します。

Tetra-PEGハイドロゲルを利用した様々な医薬品・医療機器（Gel Medicine）の研究開発を行っております。

Tetra-PEGハイドロゲルとは

分岐型ポリエチレングリコール(PEG)のシンプルな組み合わせによって様々な物性をもった材料を作り出すことができます。PEGを利用するTetra-Platformは、過去の膨大な学術的発表によって裏付けされており、現実的かつ最適な解を提供することができます。

従来のゲル（ゼリー、ゼラチンゲルなど）は網目構造が不均一であることが知られています。そのため、ゼリーやゼラチンゲルはよく知られている素材にも関わらず、これらのゲルの実際の挙動・機能の予測は困難でした。

一方、テトラゲルは均一な網目構造が特徴です。この理想的な網目構造により、様々な物性制御（ゲル化時間や力学特性など）が可能です。

Tetra-PEGハイドロゲルを利用した様々な医薬品・医療機器（Gel Medicine）の研究開発

• 血液と触れた瞬間にゲル化する局所止血材
• 腱本来の治癒を実現する癒着防止材（非臨床POC準備中）
• 常温保存も可能で、眼圧上昇を防ぐ白内障用の眼科手術補助材
• 人工靭帯になり得る（破断強度：100MPa以上）強靭なゲル糸
• ハイドロゲルを利用した下肢静脈瘤の治療機器や新規血管塞栓材
• 脂肪組織や血管、骨の再生を促す再生医療用足場材
• 局所における薬剤徐放（Drug Delivery System: DDS）を実現するジェルやスライム
• 粘弾性液体を用いたハイドロリリースなどの注入材
• 低侵襲性のイオントフォレーシスを用いた薬剤の経皮吸収
• 農業残渣からなる環境にやさしいSAP（高吸水性樹脂、肥料兼土壌保水材）
• ヒドロゲルを利用した組織保護材や創傷被覆材
• アガロースゲルやコラーゲンゲルなどの既存の培地（細胞、微生物）の代替
• テトラゲルを利用したプラスチックやゴムの代替品

ビジネスモデル

東京大学などのアカデミックセンターとの共同研究で生み出した成果・特許技術（イオントフォレシスなど）を顧客企業へのライセンスアウト実施。顧客企業との共同開発により技術の社会実装を目指す。複数企業と同時に複数製品を開発できるビジネススキームを構築。