株式会社IDAJ
IDAJは、熱流体・構造、電磁場、システムシミュレーション、自動化・最適化、制御システム設計環境等のMBD・CAEツールの販売と、エンジニアリング・コンサル、システム構築等を通じてMBDプロセス実現のためのソリューションを製造業様にご提供します。
会社カテゴリー:その他受託サービス
主サービス提供地域:日本
製品・サービス詳細
[CAEソリューション]パーティクルシミュレーター Ansys Rocky(粒子・粉体解析)
サービスカテゴリー:製造、教育、訓練サービス、DX、その他
Ansys Rockyは、離散要素法(Discrete Element Method: DEM)によって大量の粒子や、粉体の全体的な挙動を予測するための、強力なパーティクルシミュレーターです。粒子や粉体の挙動予測は、鉱業・自動車・機械・建築土木・農業・食品・医療・化学・材料など多くの産業界の生産技術分野でのニーズが増しており、粒子形状のモデル化方法や取り扱うことができる粒子の数、計算時間の短縮、他の分野のシミュレーションとの連成など多くの技術課題があります。
Ansys Rockyは、実形状粒子の詳細なモデル化、GPUによる高速計算、最新の物理モデル、豊富な結果処理機能、使いやすいユーザーインターフェース、Ansysツールとの連成解析によって、設計現場の解析ニーズに幅広くおこたえします。
まずは、解析事例をご覧ください!
タブレット(錠剤)塗装
タブレット(錠剤)塗装を題材に、パーティクルシミュレーターRocky DEMと多目的ロバスト設計最適化支援ツールmodeFRONTIERを連成させました。 タブレットのコーティング速度向上は、製造量や製造コストに影響を及ぼし生産性の向上につながります。また、コーティングの均一性は、タブレットの表面の状態や薬剤の溶け方に影響するため、品質に直結します。 本事例では、コーティング速度とコーティングの均一性は、ドラムの回転数に相関がありトレードオフ関係にあることが見て取れました。 タブレットのサイズ・形状によって最適な回転数条件が異なることが予想されるため、これらの条件を振った最適化計算を実施して、ロバストな条件を探索するなどが必要だと考えられます。
タブレットコーター内のタブレット型粒子の攪拌シミュレーション
タブレットコーター内で錠剤を模擬した粒子を攪拌した様子をシミュレーションしました。ブレード付近での混合具合が可視化でき、徐々に混ざり合っていく様子を再現しています。
Ansys Rockyの特徴
●実形状粒子による高精度なパーティクルシミュレーション
多くの離散要素法(DEM)によるシミュレーションツールでは、球形以外の粒子形状を取り扱うことができないか、球形粒子の集合体として非球形粒子をモデル化しています。Ansys Rockyは、多面体として粒子の実形状をモデル化することで、高精度なパーティクルシミュレーションを実現します。
より詳細な形状の影響を考慮するために、Ansys Rockyは3次元CADデータで定義した形状を読み込んで、パーティクルシミュレーションに使用する粒子形状(カスタム粒子)を作成することが可能です。
さらに、任意の形状を3次元CADで作成して利用することができるため、実物の粒子を3次元スキャーナーで読み込んでパーティクルシミュレーションに使用することができます。
GPUによる高速計算
GPUによるShared Memory並列計算によって、高速なパーティクルシミュレーションを実現しています。ゲーム用のグラフィックカードでもCPUによる並列計算以上のパフォーマンスを発揮し、コストパフォーマンスに優れています。1枚のGPUカードで計算できる粒子数は、GPUカードに搭載されているメモリ量に依存します。Ansys RockyはマルチGPUカードに対応しているため、より多くの粒子を扱う場合には、複数のGPUカードを使うことで大規模なパーティクルシミュレーションにも対応することができます。
最新の物理モデル
Ansys Rockyには、接触力モデル(垂直方向、接線方向)、付着モデル、液膜・液架橋モデル、破砕モデル、構造物摩耗モデル、熱移動モデル、粗視化モデルなどの離散要素法で使用する最新の物理モデルを搭載しています。
豊富な結果処理機能
パーティクルシミュレーションから得られた情報を離散的な表示だけでなく、連続的な表示やグラフ表示を用いて評価することができます。粒子同士の衝突や粒子と構造体の衝突によるエネルギースペクトルを評価することで、粒子の破砕の可能性などを結果処理として評価することもできます。
機能一覧
- CPUによる共有メモリ並列計算(HPCライセンスが必要)
- シングルおよびマルチGPUによる共有メモリ並列計算(HPCライセンスが必要)
- 粒子タイプ(球形状および非球形状のVolume、Shell、Flexible Shell、Fiber、Flexible Fiber)
- カスタム粒子形状モデル(STLデータ読み込み)
- 粗視化モデル
- 粒子接触モデル:法線方向力(Hysteretic Linear Spring、Linear Spring-Dashpot、Hertzian Spring-Dashpot)
- 粒子接触モデル:接線方向力(Linear Spring Coulomb Limit、Coulomb Limit、Mindlin-Deresiewicz)
- 粒子付着モデル(Constant、Linear、Leeds、JKR)
- 粒子ころがり抵抗モデル(Type1、Type3)
- 粒子破砕モデル(Ab-T10、Tavares)
- 熱移動モデル
- 粒子による壁面磨耗モデル
- 形状データの作成(Feed Conveyor、Receiving Conveyor)
- 形状データの読み込み(STL、DXF、XGL、Ansys Fluentのcasファイルとmshファイル)
- 形状移動の定義(回転、並進、移動なし回転、移動なし並進、振動、6自由度剛体運動ほか)
- 粒子生成機能(Continuous Injection、Volume Filling)
- ソルバースケジューラー
- Pythonマクロ&スクリプト
- 粒子→流体1方向連成解析(Ansys Rocky単体)
- 流体→粒子1方向連成解析(Ansys Rocky単体、Ansys Fluentとの連成)
- 流体↔粒子双方向連成解析(Ansys Fluentとの連成)
- 粒子→応力連成解析(Ansys Mechanicalとの連成